新しい家族~保護犬を迎えるまでの奮闘記

植物

我が家に犬がやってきた。
犬を迎えるまでの約1か月間の独り相撲奮闘記。

むすめは小さいころからずっと犬(ときどき猫)飼いたいと言っていた。
子どもたちが小さい頃は、あんたたちのお世話と亀の世話と今の生活で手いっぱい!自分で自分のお世話ができるようになってからね!と言っていた。

ムスメが小4になった頃かな~と思っていて、4年生の夏に、自分も夏休みをとって自宅にいるときが導入時期かな、と。

で、コロナの休校中にムスメが小4になって(学校行ってないので実感なし・・・)
緊急事態宣言が発令され、ダンナ:テレワークと私:自宅待機の組み合わせでかならず大人が家にいる、そして子供たちも家にいる。
夏休み?いや、導入するのは今でしょ!!!
と、ゴールデンウイーク前あたりから探し始めることになった。

私自身のペット経験はインコ、ハムスター。今は亀。
私も娘もくるねこ大和さんのくるねこシリーズ(※)にはまっており、猫を飼いたい気分になっていた。
※ブログ発のマンガ。猫とのくらしや保護猫のことを書いている。絵がかわいい。おもしろい。
だがしかし、うちはマンション5階でルーフバルコニーがあり、ネコ → バルコニーの柵の外に出る → こどもがネコちゃんあぶない!と柵の外にでる → つかまえようとしてこども落ちる( ゚Д゚)
という地獄絵図を想像してしまい、あぶないからうちは犬だね、という運びになった。

犬を飼うなら商品として扱われているペットショップの犬ではなく、行き場がなく困っている保護犬を、と前々から思っていた。
それに、私は雑種が飼いたかった。なんとなく、「犬」というと、ジャイアンの家に飼われているムク、キテレツ大百科の野良犬ベン(のちに勉三さんに飼われる?)のような雑種犬が私の中での「犬」だったので。(雑種とは明記されていないけどたぶん雑種でしょう)
雑種は丈夫だっていうし。ペットショップでは雑種は売ってないだろうし、MIX犬は売っているけどはっきりとチワワ×マルチーズとかちゃんと出所がはっきりしているし(いわゆる雑種じゃないよな~と)

さて、

保護犬の譲渡会へ出向いて、このワンちゃんにする!と決めてこようと・・・
自粛で譲渡会はどこもやっていない~( ;∀;)

ネットで「保護犬 譲渡 埼玉」で検索
「ペットのおうち」というサイトで主に検索をした。
「ペットのおうち」は全国からの里親募集情報を載せているサイト。犬、猫、その他小動物、爬虫類まで里親募集情報がある。
ペットの種類、譲渡可能範囲、犬種、サイズ、年齢層(子犬・成犬・老犬)、性別などの条件を指定して絞込表示ができる。

ペットの種類=犬
譲渡可能範囲=埼玉
サイズ=小型犬
年齢層=子犬
で検索。

1つ目の壁。
あんまりいない。。。
子犬は人気が高く、すぐに決まってしまうみたい。
なんと・・・保護犬市場(?)は熱い。
ペットを飼うなら保護犬を、という人は結構いるんだなあ。知らなかった。。。
いたとしても保護団体が愛媛や愛知など。この自粛期間に遠方はちょっと現実的ではないかなあ。

いったいどうやって探したらいいんだと保護犬の里親になった人の体験記などをネットでみてみる。
その中で「保護犬を迎えるなら成犬を」という体験記があり、
ある程度性格などが決まっており、自分たちのライフスタイルや希望に合った犬を選択できる。
なるほど!と思う。
犬初心者の私たちが子犬を1からしつけするのは自信がないし、お留守番が平日は7時間くらいになるので子犬はかわいそうかも。だったらおちついた成犬がいいかも。

で、舵を切り替えて成犬メインで探す。
・大人しい(やんちゃっこをしつける自信がない)
・人が好き(人に心を閉ざしたワンコの心を開く自信がない)
・健康である(なるべく長く一緒にすごしたい)
・7歳以下(なるべく長く一緒にすごしたい)
・保護団体が埼玉県内または埼玉近郊
・小型犬(家が狭いので)
・抱っこ拒否らない(マンションの共用廊下・エレベータは抱っこまたはケージで移動が規則)
・お留守番ができる
等を基軸として「ペットのおうち」をメインとしてワンコを探す。

2つ目の壁。
・小学生以下のお子様のいるおうちには譲渡していません
・共働きでお留守番のあるおうちには譲渡していません
という団体がけっこうある。。。
このわんちゃんいいな~と思っても、詳細を見ると「小学生ダメ」などで門前払いで「うちには保護犬は無理なのかも・・・」とくじけかける。

けっこう軽い気持ちで保護犬を探していたけど、保護団体の犬に対する愛がすごい。
これまでつらい思いをしてきたワンコに二度と悲しい思いはさせない。絶対に幸せになってほしいという情熱をひしひしと感じた。

こちらも生半可な気持ちではなく「お嬢さん(メスとは限らないけど)をください。絶対幸せにしますから!」という確固たる思いをもっていないとだめだ。

近所の知り合いで保護犬の里親になった人(小学生の子供有)にどの保護団体に申し込んだのかを聞いてみた。
2つ教えてもらった。

その二つの団体を中心に探してみる。

3つ目の壁。
うちはあまり良い条件の家庭ではなく、申し込みをしても「お留守番ができない子なので・・・」「ワンちゃん初心者にはちょっと難しいです」等とお断りされる。
教えてもらった二つの団体以外にも、必死にネットを見てワンコを探す。
条件もだんだんあいまいになってくる。
一度のめりこむと、冷静さを失うたちで・・・。
ノイローゼ状態で来る日も来る日もネットで犬を探す。

埼玉県の団体のかわいいチワワに申し込みをした。
自動返信メールが返ってきた。
「お申込みありがとうございます。
改めてこちらからご連絡いたします。
もし二週間待っても連絡がない場合はご縁がなかったものとしてご了承ください」
といった内容。

一週間待っても連絡がない。
家族から「どうした?どうなった?」と矢の催促。
耐え切れず問い合わせフォームで「忙しい中申し訳ないが、できればだめだったのかどうなのか返事が欲しい。このワンコがダメなのか、全体的にどのワンコを申し込んでもダメなのか、連絡を頂けるとありがたい」的な内容を送ってみた。
と、すぐに団体の代表の方から電話がかかってきた。
「全部だめってわけじゃないですけどね。このワンちゃんは〇〇の理由で難しい。こちらから初心者でも育てやすい子を推薦することもできますよ」と言ってくださった。
4匹のワンちゃんの名前を挙げてもらった。
トイプードル×2、チワワ、ヨークシャーテリア。
トイプードルが初心者でも飼いやすいとのこと。チワワは賢いので逆に難しいこともあるとのこと。
トイプードルの子が2歳だったので、うちのような条件でも若い子でもいいの?だったら、と2歳トイプードルを申し込む。
・・・三日後くらいに、ほかの方からも申し込みが入り、このこは人がいないとないてしまうし(しかも5軒先まで届く声で)、今回は別のおうちに、ということになりました。また、別のワンコを推薦しますね」とのこと。
別のワンコの推薦くださるという話だったが、その後音沙汰がない。
ブラジルくらいまで落ち込む。うちには犬は無理なのか、と。猫も探し始める。保護猫は犬に比べてたくさんいるように思える。この辺では野良犬はほぼ見ないが野良猫はまだ多いからか。譲渡条件もゆるい、が、病気などの検査やワクチンの接種等も犬に比べてあんまりないように思った。猫は狂犬病はないからか。

その間、ほかのワンコも探す。

獣医さんがやっている団体で早い者勝ちのところもあった。(申し込んだが負けた)

少年院で保護犬の訓練をやって、トレーニング済として里親募集をしている団体があった。
ヒューマン財団というところで千葉の少年院で行っているらしい。
GMaCプログラムといい、Give Me a Chance (僕に(私に)チャンスを)という意味があるらしい。
とてもすばらしい取り組みだと思った。「ギヴ・ミー・ア・チャンス~犬と少年の再出発」という本も出ているらしい。
少年には犬を訓練することで、責任感、忍耐力、「自分はやればできる」という心を。
犬はよい家庭犬となり、引き取り手を増やすことができる。
捨てられた犬、適切な愛情や教育を受けず非行をした少年、触れ合うことで共に成長する、とのこと。
すばらしい。
トレーニング済ということで、ここのワンちゃんたちは引く手あまたのよう。
募集のあるワンコはちょっとサイズが大きめだったので、うちでは断念。

これで最後でだめだったらあきらめよう、と「別のワンコを推薦しますね」と言ったきり音沙汰のなかった団体の方に、どうでしょうか?ともう一度メールしてみる。
すぐ返信があった。忙しくてバタバタしていてごめんなさいと。
お留守番がある場合は7歳以上の落ち着いたワンコがいいですね、と、また3ワンコ名前を挙げていただいた。

団体のホームページで、性格や病気の有無等がチェックできる。
さらに預かりボランティアさんのブログのリンクがあり、生活の様子も見れる。
これはワンコのいろんな面が見れて、とてもよかった。

前回も名前が挙がっていたチワワの三日月ちゃん(仮の名前)に申し込みをすることにした。
キャッチフレーズは「抱っこ星からやってきた甘えんぼ」

申し込みをしたらその日のうちに電話を頂き、とんとん拍子でお見合い、トライアルの日程が決まる。
次の土曜日に預かりボランティアさんがこちらの自宅まで連れてきていただいてトライアル開始になる。
保護犬は、相性を見るためトライアル期間を設定している団体がほとんどのようです。
こちらも助かる。犬も合わないところに引き取られて、また悲しい思いをすることがないようにという保護団体の配慮のようです。
トライアル開始までに玄関の柵の設置等の脱走対策、ケージ等の受け入れ準備をしておく(環境が整っていないとトライアルができない。連れて帰ってしまう( ;∀;))
預かりボランティアさんは「ちゃんとしたものを買わなくても100均のネットでも柵が作れる」とのこと。
ネットで見ると作り方が出ている。100均でネットとネットを立てるパーツも売っているらしい。
ダイソーに行く→売り切れ!
別のお客さんも「ネットとネットを立てるパーツはないですか?」と聞いている。みんな100均のネットでこぞって脱走防止柵を作っているんだろうか。。。?
丈の短いネット複数と突っ張り棒、ブックエンド等の組み合わせでなんとか脱走防止柵、キッチンの侵入防止柵を作る。我ながら、なかなかの出来(*’▽’)

ゲージやクレート(持ち運びもできる犬小屋みたいなやつ)、フード、リード等買いそろえ、2万弱。
トライアルとはいえ、こんなに買い揃えちゃって、引っ込みつかないなー(*‘∀‘)と思う。

自粛期間の終わりが見えた5月末の土曜日に、やってきた三日月ちゃん。
かわいい。
遠慮がち。
ごはん大好き。

事前にわかっていたことだけど、女子だけどマーキング行動あり。
しばらくは家の中のあちらこちらでせっせとマーキングしていた。
しばらくしたら落ち着いた。ほかに犬がいない環境だと落ち着くらしい。
まだスーパーワイドシートを二枚広げて、部屋の半分くらいがトイレシート。
たまに端っこでしすぎて漏れることはあるが、トイレシートは認識してきた様子。
その後、そろそろいいだろうとラグを引いたら緑だから芝生っぽいのか大変喜びでせっせと排泄( ;∀;)

三日目に下痢嘔吐。
あわてて動物病院へ。
犬は湿気に弱いのでもうエアコン付けないと熱中症になっちゃうんですよと。
まだ6月初めだから大丈夫だと思っていた。ほかの犬飼いさんに聞いても「もうエアコン一日中つけていると」とのこと。
知らなかった~ごめんねー。

もう初日から手放す気などなく、でも、あまりにも早いと軽々しく思われるかもと思い、一週間たって正式譲渡を申し込んだ。
正式にうちの子になった。

名前を付けた。
フクちゃん、ツキちゃん、はぴちゃん、の候補の中から一番呼びやすいと「フクちゃん」
今まで苦労した分、半生はたくさんの幸福に包まれてほしい、の福ちゃん。

人懐っこいフクちゃん。
でも、人を見ると抱っこをねだるから「抱っこ星からやってきた」のキャッチフレーズとのことだけど、抱っこをねだらない。。。
まだ、完全には心を許してないんだろうなあ。きっと預かりボランティアさんのような犬の達人と私たちはちがうんだろうなあ。

改めまして、福(フク)ちゃん、チワワ、2014年生まれの7歳女子。チワワとのことだけど、なんか雑種っぽい。預かりボランティアさんも「このこはパピヨンが入ってると思う」と言っていた。雑種っぽいのがまたイイ。
廃業していく業者からの保護された子で、もと繁殖犬だった子。
いままでは子犬を生む道具として扱われてきたとのこと。
散歩もしたことがなく、リードも怖がり、まだお散歩は行っていない。
トイレも垂れ流し状態だったとのことで、トイレトレーニングは途上。
それでも人が好き、なんて、なんだか泣けてくる。

ペットショップで売られている子犬の後ろには、ひょっとしてひどい扱いを受けている親犬がいるのかもしれない。
ちゃんとしたブリーダーもいるんだろうけど「激安!」などと銘打ってワンコを売っているペットショップもあるので、激安価格の裏には子犬工場のようなひどい環境があるのかもしれない。
繁殖犬は使い物にならなくなると、さらにひどい環境に追いやられ、見えないところで殺処分される場合もあるのかもしれない。
今回ご縁があったのは、そういったところからワンコを救う活動をしている団体でした。
なので、里親募集のワンコは元繁殖犬が多かった。
栄養が悪く歯が全部ありません、とか、骨折の後放置されて足が不自由です、とか、つらい環境だったんだなあというワンコも多くいた。

ちょっとずつ、さわっちゃNGのところも解禁されてきて(ウンチの後のおしりふきとか)、ちょっとずつ、心を許してくれているような気がする。
ブラッシングは完全拒否( ;∀;)
獣医さんに相談したところ「焦っちゃダメ!少なくとも一か月くらいして環境にも人にも慣れてから徐々にやらないと」とのこと。
預かりボランティアさんも「保護犬はあせらずゆっくりが合言葉」と言っていた。
保護団体は「なにかあったらすぐに相談して」とアフターフォローも素晴らしい。ここでも犬に対する深い愛に敬服(“`д´)ゞ

今回保護犬を探してみて、保護団体の方々の犬に対する大きな愛と、ワンコが幸せになるための家族探しの情熱に、感服しました。
また、高齢の犬や持病のある犬も多数おり、そういった子はなかなか里親は見つかりにくいようでした。

今回、ムスメがかわいい、この子がいいといった子は心雑音があるとのことで断念し、心苦しい思いがありました。
その子のため、というわけではないけど保護犬の医療費に少しでもお役に立てればと、定期的にその保護団体に募金(寄付?)をしようと思いました。
とはいっても雀の涙程度ですが。。。

阪神大震災の時も、東北の震災の時も、体は使わずに募金派でして。
でも、日本の1億人が1円ずつ募金したら一億円。少しでも、募金の力って侮れないと思っていまして。
(ちゃんと善意のある団体に届けば、だけど)

ちなにみ保護犬の譲渡でも費用は掛かります。
フクちゃんの保護団体は4万5千円+お届けの際の交通費。
4万5千円は避妊手術代やワクチン代の医療費とのことです。

団体により色々で譲渡費用2万円~十万円、年会費のある所もあるようです。
年会費も営利目的ではなく、餌代や医療費等の保護活動になるんでしょう。

トライアルが決まったとき、「もうくるったようにネットで犬探ししなくていいんだ・・・」とホッとした。。。
「ペットのおうち」はネットで見ると、ワンちゃんをクリック等、画面切り替えの都度広告がでるので、結構ストレスになる。
5月の末頃「自粛で広告収入が減っているのでアプリ版の利用をお願いしたい」との表示があった。
なんでこんなに広告が出るのだろうか、とストレスに、思っていたけど、善意のサイトであり保護団体からあんまりお金もとれないだろうから広告が出るのも仕方がないんだなあと納得。
アプリ版は月280円かかるが、2週間のお試し期間もある。そのほか希望条件に合うペットの掲載の通知機能などいろいろ便利な機能もあるらしい。
探すのはせいぜい数週間か数か月だろうから、ケチケチしないでアプリ版にしておけばよかったと今にして思う。ごめんなさい。

フクちゃんはおとなしくてお利口。手がかからないとってもいい子。
トイレはいろんなところでするけどね。
いいの。トイレくらい。
フセもまてもできなくていいから、半生をのんびり幸せいっぱい過ごしてほしい。

それにしてもフクちゃんかわいい~( *´艸`)
帰ってきたときに大変喜んでくれるのがとてもうれしい~
とにかくかわいい~
かわいくてしかたがない~
かまいたいけど昼間はだいたい寝てる~
たまにじゃれてくれる。しばらく興奮して、「しまった取り乱してしまった」とハタと我にかえってすたすたとケージに引っ込む姿がかわいい~

以上です。
とっ散らかった文ですが、読んでいただいた方、ありがとうございます。

dav

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